構成画~花札と窓

2月の課題より、構成画をご紹介いたします!

今回は、「花札と窓」がテーマです。
まず「花札は知っている?」と聞くと、意外にも「名前は知ってる」「遊んだことがある」という答えが返ってきました。
今課題では、花札の山から2、3枚選んでもらい、「窓」と組み合わせて自分のイメージで絵の世界を作ってもらいました。

 
 

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ダイナミックな画面構成と色彩のコントラストがうまく構成されています!花札らしい黒に近い紫色の藤に対して、真っ白な窓枠と背景の赤のバランスなど、はっきりとした難しい配色にも関わらず、とてもよくまとまっています。
 
 

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赤い雲の模様がついた壁紙に、窓と絵がかかっています。絵なのか窓なのか、トリッキーな構成と、やわらかく華やかな色彩が魅力的ですね!左下の壁に掛けられた富士山の風景画に見ごたえがあるので、ぜひ注目してみてください!
 
 

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窓の向こうにいる鹿が、こちらを見つめています。出窓に置かれたバラの花束に寄り添っているのはバラの妖精!小さくてかわいらしいですね。妖精と鹿、そして散っていく花びらに、物語を予感させられます!!大小様々な葉っぱ模様もリズミカルですね。
 
 

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茶室の窓のような枠に遮られつつ、夕陽と不如帰が見え隠れしているのが、大胆で魅力的な構図です。窓枠にのっている小さなものは、逆光でシルエットになっている小人たち。植物にぶらさがっていたり、ブランコにのっていたりと、楽しそうに好き勝手遊んでいます。なんだか窓のむこうの大きな夕陽に心が持って行かれそうになる作品です!
 
 

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今回は花札という「平面的な絵」をモチーフにするという少し難しい課題でしたが、不思議な雲の形や鳥、はっきりとした色彩など、花札らしさに刺激を受けながら、各々独自の世界を構成していたのが印象的でした。
 

ジュニアクラスは4月から中学生になって大人クラスへの移動もあり少しさみしくなりますが、新年度をフレッシュな気持ちで迎えつつ、ジュニアのカリキュラムも、さらにブラッシュアップしていきたいと思います!

油彩~動物を切り取ろう!!

1月の課題、動物の油彩画です。
以前、木炭を使って動物をデッサンしましたが、今回は「トリミング」に焦点をあてて、≪画面をどのように構成するか≫という視点から油彩を描きました。
 
写真をそのままに描くのではなく、各自選んだ写真から、気に入った部分をトリミング・変更しています。作者が「どこに」興味があったのかが、より伝わりやすい作品群になっております!
 

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2頭のシマウマです。左のシマウマの赤い舌は作者の意図で加えられています。大切な仲間を気遣う思いやりが伝わってきますね。写真だと2頭のシマウマの白黒が分かりづらかったので「工夫してみたら?」と伝えると、色を変えて絶妙な配色にしてくれました。右のシマウマに立体感と奥行きがあります!

 
 
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リスが巣穴に落ち葉を運んでいます。こちらはリスだけの写真をベースに、物語性のある世界を組み立ててくれました。
リスの毛並みに、本当にいろいろな茶色が見え隠れしていて、光を感じさせますね。尻尾のふわふわとした長い毛と、胴体の短い毛の描き分けもよくできています。油彩らしいタッチで、立体感あふれる作品となりました!

 
 
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チーターの凛凛しい顔つきが魅力的です!1回お休みで時間が足りないなか、耳の方向の変化や首の白い毛の表情、模様の微妙な変化など、丁寧にチーターの細部を追っているので、作者の思い入れのある部分がよく伝わってきます。チーターの黄土色からのぞき見えるライトグリーンが効果的なさし色になっています。後ろの樹木もかっこよく配置されていますね!

 
 
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キリンと3羽の小鳥です。長い首に着目し、四角い画面にどのように配置すると効果的か、良く練られています。思い切ってキリンの表情を隠した構図が面白いですね。モチーフでは荒野と曇り空が広がっていましたが、背景を草原に変更しています。印象派のような草原のタッチとキリンの模様、3羽の鳥の配置が組み合さって、抽象画のような面白さも備えた作品です!

 
 
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構図・色ともに、みんな油彩にはだいぶ慣れてきた様子です。どれも見ごたえのある作品になりました!!
引き続き2月の構成画をご紹介いたします!