シャセリオー展 鑑賞会

5月21日(日)に、ジュニアクラスより希望者を対象に、国立西洋美術館へ絵画観賞に行ってきました!

国立西洋美術館は上野公園内にあります。(近年コルビジェの建築で世界遺産となり騒がれていました。)今回は開催中だったシャセリオー展と、常設展を鑑賞しました!
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テオドール・シャセリオー(1819-1856)はアングルより一世代ほど年下で、元々はアングルに師事していましたが、後に対立するロマン主義的な画風となり、象徴主義につながる独自の世界を構築していったとのこと。シャヴァンヌや、象徴主義で有名なギュスターブ・モローが影響を受けた画家でもあります。
展覧会チラシの女性像のような、顔にスポットライトが当たった肖像画が印象的な作風です。また、後年はオリエンタリズムにあふれた、色彩感と物語性のある作品を多く描いていたようです。

 

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(シャセリオー展入口にて)
大きな女性像が出迎えていました。

 

西洋美術館の常設展は、古典から印象派、そして抽象画へのおおまかな流れを見ることができます。西洋美術館が保有する作品は撮影が可能です。
さすが小学生、いち早く写真OKであることを見つけると、夢中で撮影していました!

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(常設展にて)

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お天気にも恵まれ、新緑に包まれながらお弁当を食べたりと、5月ならではの気持ちのよい遠足となりました。
またシャセリオー展では小さな板絵風景を見て、「今度小さな板絵の作品を描いてみたい!」など、教室では出てこない声も聞くことができ、充実した鑑賞会となったのではと思います。

ステンドグラスの細密画

12月中旬の課題・細密画~ステンドグラスの作品です。
テーマは「私の好きなもの、大切なもの」。

細密画には写実的にリアルに描いていくものだけでなく、装飾的に細かく描いていくものもあります。今回は装飾的な細密画を踏まえつつ、12月らしいステンドグラスをイメージした課題です。

絵の具では筆先の扱いが難しいため、細かい部分がジュニアには描きづらいです。黒い板を金属の棒やヘラや釘を使ってひっかくことで、絵の具ではできない「線」で描くことを体験してもらいました。

 

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サンタを待ちわびるベッドにいるのは、作者と「大切な」弟さんです。プレゼントも2人分。細かな気配りとカラフルな飾り枠がとてもかわいらしい作品です。サンタのひげや、ベッドの側面、クリスマスツリーなど、端々に線の表現の面白さを詰め込んでくれました!

 

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まな板の上にのった魚がとても大胆に描かれています。包丁が小さいことで魚のインパクトがより際立ち、今にも動き出しそうな勢いがありますね!細かく丁寧に描かれた魚の歯と、大きく強いタッチで描かれたまな板との対比に構成力があり面白い作品です。

 

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白くしたい部分、明るくしたい部分を削っていくのは、白い紙に描くのとは逆の作業になります。作っているイメージと完成図が反転する、版画のような構造もスムーズに理解していました。
金具でひっかくのは力もいるので大変そうでしたが、一方で、各自、自分のペースで楽しそうに進めてくれたのが印象的です。
カラフルで年末らしい華やかな作品に仕上がりました!