烏賊を描く ~透明水彩

5月は画材を変えながら、写生をメインに取り組みました。
3つの課題の中から、透明水彩で描いたイカをご紹介します。

生のイカに驚きつつ、「これはヤリイカ!」とイカの名前まで当ててくれる子もいました。
途中、イカの足は本当に10本なのか検証したり、イカをよく観察しながら、3色の透明水彩で描きました。(11本のイカを見つけました!)

 

IMG_3280_w
まずは大きな子の作品です。
イカの足のポーズを工夫しています!背景はブルーで一度塗ってから、ふき取ることでクラゲを表現したりと、技法を発見しながら描いてくれました!机上のイカを、海の中に戻してあげたようです。

 

 

IMG_3279_w
2年生の作品です。金のイカということで、周りを光らせてみたとのこと!
下の方で泳ぐ魚が美味しそうです。色鉛筆の背景の大きなうねりのタッチに身体性があり、勢いが気持ちよいですね!

 

 

IMG_3277_w
3年生の作品です。
イカの足のラインが魅力的に描けています!ワンポイントの赤いお魚がかわいらしいですね!

 

 

IMG_3276_w
6年生の作品で、初めての透明水彩です。
色のにじみを活かしながら、イカの微妙なグラデーションを作ってくれました!
三角の部分はなんだか食べたくなるような色味ですね!

 

 

IMG_3278_w
5年生の作品です。
中央の頭の部分を、ゆっくり観察しながらデッサンしていた姿が印象的でした。床との関係に、影の中の光も入れてくれたのが好感を得る写生水彩画となりました!!

 

*****

5月6月は写生や油彩模写を行いました。7月からは自由表現を中心とした課題にうつります。

ボッティチェリ模写

6月の前半は人の顔の描き方の練習です。

ボッティチェリの作品を参考に、人物模写を行ないました。

【ボッティチェリ模写】

ボッティチェリは、ルネサンス期のイタリアの画家です。「ヴィーナスの誕生」と「春(プリマヴェーラ)」がとても有名ですね。教科書にも乗っているので、貝に乗っているヴィーナスの姿を、皆さん一度は見たことがあるのではないでしょうか。

今回は、顔が大きく描かれているボッティチェリの作品から、各自好きなもの選んで模写を行いました。人物は模写ですが、背景は自由にアレンジしてもよいことにしました。

 

DSC_2022_web2

左目が少しだけ見える、少し難しい角度に挑戦しました。小鼻や口のラインなど、ボッティチェリの線描を丁寧に追ってくれました。手鏡を見る女性のネックレスに、妖精が光を送っているようです。背景の教会はステンドグラスが素敵ですね!

 

DSC_2026_web2

横顔の女性です。あご下と、首のラインが美しいです。首の下から手前の肩にかけての奥行きもよく描けていますね。布のしわと、肌の微妙な陰影に焦点を当てて描き込まれています。ルネサンス期の衣装も魅力的です!

 

DSC_2035_web2

迫力のある作品になりました!まるで男性がこちらに語りかけてくるようです。主に茶とグレーで描かれた着彩のトーンがきれいです。手のデッサンもとても面白いですね。指は少し難しいポーズでしたが、じっくり丁寧に描くことで、見どころの1つにしてくれました!

*******

夏休み前に行なった課題を、続けてご紹介いたしました。描写をしっかり追求したり、想像力をどんどん働かせていったり、各自がそれぞれの姿勢とペースで作品に向き合えたのではと思います。

さて、あっという間にもう夏休みも終わり、2学期が始まりますね。7月8月の応用課題は、少し時間をおいて、またいくつかピックアップしてご紹介いたします。

それでは、晩夏と秋を満喫しつつ、引き続き制作していきましょう!