透明水彩〜インドのお面のある静物

続きまして、5月後半は2回かけて水彩の静物課題を行いました。

【透明水彩〜インドのお面のある静物】

少し怖いインドのお面と、ピンクのゼラニウムの鉢、ラッパが主なモチーフです。今回はモチーフを多めに用意し、自分でトリミング・取捨選択して構図を取ってもらいました。

注目は、やはりインドのお面。ドクロや隈取りなど、複雑なディティールと、目の周辺の立体感をデッサンするのにこだわりを見せる姿が多かったです。

透明水彩は、3色だけを使って混色しながら描いてもらいます。白の代わりに水を使う扱い方や、色の作り方は、全員慣れてきたようでとてもスムーズでした!

 

DSC_1965_web

グレーの微妙な色の変化がきれいです!お面、ブリキの水差し、ともに難しいモチーフですが丁寧に観察しています。複雑な形をしたお面の表情がよく伝わってきますね。ブリキの表情も、光を感じさせる着彩になっています。

 

DSC_1963_web

静物の配置を変えて、自分のイメージを加えた作品にしました。手前の窓辺にラッパと桃が置かれ、窓の向こうの扉に営業中の看板とお面がかかっています。なんだか、物語の始まりを予感させますね!手前の部屋ではゼラニウムのお花が壁紙となっている演出に心くすぐられます。

 

DSC_1967_web

白を残しながらも、色の濃い部分をしっかりとのせています。全体のコントラストのバランスがとても良いので、大人っぽい作品となりました。仮面のデッサンや、桃と洋梨の難しい傾きなど、よく捉えられていると思います。思わず、ここからさらに描き込んで欲しくなってしまいますね!

******

水彩静物はいつもそれぞれの視点の力作がそろいます。

6月はの課題は来週ご紹介予定です。お楽しみにどうぞ!!

水彩~ウクレレのある静物

11月は工業製品の構成デッサンと、静物水彩画です。

【構成デッサン】

今回の構成デッサンでは、テープ、針金、手袋をモチーフに、各自で組み合わせました。
針金はねじったり、くるくるにしてみたり、ここに何か欲しいな~というところに配置しています。

dessan_web

テープも手袋も、単純な形だからこそ!大人でもとても難しいモチーフです。
テープは基本的な円柱の形体を捉える練習でもあります。
ものと地面との接地面、明暗の入れ方など、「ものが置いてあるように描く」にはどのようにすればよいかを体験してもらいました。

 

【ウクレレのある静物】

後半はウクレレのある静物に透明水彩で挑戦です。
ウクレレは難しいかな~??と思いきや、みんなスムーズに形を捉えてくれたのがとても印象的でした!
透明水彩では、持っている絵の具は赤・青・黄の3原色だけです。
濃い緑の布やワインの瓶、オレンジのウクレレ、お花の紫など、「うまく色が出ない~」など苦戦しながらも混色のおもしろさを体験してくれたのではないでしょうか。

 
img_8659_web

ワインボトルの映り込みと色味、ラベルのディティールがよく描けています。ウクレレも堂々としていて、存在感のある作品ですね!

 
 

img_8660_web

軽やかな色彩が印象に残る作品です。ウクレレの鉛筆のラインやビンの形、布の深い色味など独自の視点が魅力的です!

 
 

img_8656_web

構図の入れ方がうまいです。モチーフを大胆に入れ込んだおかげか余白が生き生きとしており、左手前から右奥へと奥行きを感じさせています!

 
 

img_8662_web

角度のある位置からのウクレレのデッサンがよく描けています。布の明暗の位置もざっくりではありますが置くべきところに置いてあり、よく観察しているのが伝わってくる静物画です!

 
++++++++++++++++

今回はイーゼルで描くことで、ついつい多くなってしまう水加減をうまく調節してもらいました。
透明水彩は初めて、という声もあるなか、着彩もさくさく進み、楽しそうに完成まで描けたのではと思います。