秋口からアトリエで絵を描き始めた、勝田さんのアクリル画をご紹介します!
静物画を描き、絵の具の使い方がざっくりと分かったところで挑戦した、2枚目のアクリル画です。(印象派を意識してみようというカリキュラム課題でもあります。)
「緑葉 猫 原っぱ」 / 勝田伸治 さん / アクリル、キャンバス(F6)
〈作者コメント〉
思うまま感じるままに描いてみようと思い描きました。
夢の中の景色のような
なんというか
いい意味で不思議な感じに描けたかな
なんて思っています。
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猫と草原という牧歌的なモチーフですが、どこか、不思議な印象を与える絵に仕上がりました。
居心地の悪い場所に置かれた猫が、ちょっと透けていたり、顔がよく見えないのでついつい二度見してしまう。すると、草原や土の中に詰め込まれた豊かな色彩が目に入ってきて、今度は三度見してしまう。そんな不思議な作品だと思います。
草原の緑に対して画面下部に強く赤い土のラインが入っていたり、左上の光に対して右上の三角の緑から斜めの線が入り右下は日陰になっていたりと、画面の抽象性に引きずられずに、構図が複雑に交差し合っているのが面白いですね。
本物らしい土を描くならば、もう少し彩度が落ちた色になりますが、勝田さんは、≪緑に対してどの色がここに置かれるべきか≫を考えて少し彩度の高い赤を置いています。
昔公園で撮ったポラロイド写真が参考になっていますが、ただ写真を「模倣する」のではなく、その先の「絵を描く」ということを考えてくれました。
描くことは初心者の勝田さんですが、いろいろな絵を見てきたのかな、という経験が活かされた、絵画性がきらりと光る作品だと思います!