【タブノキ展2016 報告レポート(1) 開催まとめ】

タブノキ展2016を先週末に開催いたしました。晴天に恵まれたおかげか多くの方にご来廊頂き、ご好評のうちに終了することができました!

本当にお忙しい中をお越し頂きました皆さま、誠にありがとうございました。

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今回は入口正面に壁を作りました。正面の人物と皇帝ペンギンの親子が出迎える構成になっています。

 

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絵のタッチはもちろんですが、立体から絵本まで、多彩な作品が集まりました!

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大人に混ざって、ジュニアクラスからも2作品ずつの出品です。
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作品と一緒に!!

 

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裏面のスペースには写真と水彩です。
昼間は柔らかな日差しが心地よい空間となっていました。

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アートフラッツのギャラリー柯さんでは、2年ぶりの展覧会でした。
とてもきれいで、元住吉にこんな素敵なギャラリーが・・・と思わず驚いてしまう貴重な空間をお借りすることができ、あらためてオーナーの方に感謝申し上げます。

 

いつも描いている作品を発表する場ではありますが、
今回の展覧会のために、「何を出そう」「どのように展示しよう」と、いつもとは違ったアプローチで制作に向かったり、「直前だけど新作を」と、より一歩踏み出して作品を作ってくれたりと、いろいろな意味で、非常に実のある機会となったのではと思います。

出品作品をざっくりと掲載予定です!
ぜひ、引き続きチェックしてみてください!

【タブノキ展2016 報告レポート(2)】

続きまして、作品のレポートです! 

簡単にざっとご紹介していきたいと思います!
 

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「絵になる街」 アクリルガッシュ、キャンバス /  「First stage」  アクリルガッシュ、粘土

まずは入口すぐの、塩谷さんによるアクリルと立体作品です。世界遺産で有名なドゥブロヴニク旧市街がモチーフになっています。手前の石窓から女性が見据える大胆な構図が、近→遠へ鑑賞者の視点を誘います!

立体作品はこちらで詳しくご紹介しておりますのでぜひどうぞ! →▼アトリエブログ<動物塑像♪>

 

 

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左)「青い静物」アクリル、キャンバス / 右)「イチゴ豚」 アクリル、キャンバス

続いて、金曜日クラスの小島さんによる作品3点です。最近連作に挑戦していた静物画は青系のイメージで。
右手は、イチゴの上に乗って遊んでいる子ブタの兄弟がとっても愛らしいですね!春の草原に転がるイチゴが印象的でした。

 

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右)「s e r i n a」 水彩、鉛筆、パステル、紙

3点目は水彩と鉛筆の組み合わせです。人の肌だけ、鉛筆と紙の白で描かれています。可憐な女性の透き通るような素肌と、お花の組み合わせが心地よく、統一感のある作品でした。

 

 

5

「何かに夢中」 アクリル、キャンバス / 「ポトス・貝・トウガラシ」 アクリル、キャンバス

荒井さんによる、人物画2点と植物画です。植物画は背景のマチエールとモチーフの透明感の対比がおもしろい作品です。
左手の人物も、丁寧に透明な色が重ねられていて、赤ちゃんの柔らかな肌の質感が伝わってきます!インパクトのある作品でした。

 

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「姉妹は・・・」 アクリル、キャンバス

こちらも荒井さんのアクリル画です。姉と妹が、いかにも姉妹らしい表情をしています。タイトルが気になりますね・・・・。

 
 

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「ワクワク」 色鉛筆、紙 / 「夕焼けと向日葵」 色鉛筆、紙

最後は寺峰さんの色鉛筆画です。モチーフの写真にどんどんアレンジを加えて、独特の世界が広がっています。
右は夕焼け、左は朝焼けでしょうか。それぞれ雲の色味や深さが違うのも魅力的ですね。
どこかシュールな印象も受けますが、作者が楽しんで描いているのが伝わってくる作品でした!

 

 

【タブノキ展2016 報告レポート(3)】

作品レポート第3弾は、油彩作品を中心にご紹介いたします。
 
 

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「夢をかりる」 油彩、キャンバス / 「夢のサンプル」 油彩、板

渡邊さんは、今回シュルレアリスムの夢をイメージした作品2点です。
右手は、誰かの思い出や夢のかけらを拾ったという設定で描かれています。ふわりとしたタッチに一瞬ぞくりとするモチーフが描かれており、見る人の想像を膨らませる作品でした。
左手は、女性が誰かの夢を借りて見ている、という設定です。とりとめもなく広がりつながる、夢のイメージを具現化すると、まさしくこのような感じかもしれません・・!!

 
 

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「カプリ島の猫」 油彩、キャンバス/ 「果物とビン」  油彩、キャンバス

丸山さんによる油彩2点です。なんと左は初めての油彩で、右側は2枚目です。写真だと分かりづらいですが、2点ともたっぷりとのった油絵の具のマチエールが魅力的です。
カプリ島の白壁に囲まれながら、猫は地面の水を追っています。壁の表情と猫の表情、そして白壁の日差しに、カプリ島の空気感が伝わってきます!

 
 

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(左)「帰り道」 油彩、キャンバス

菊地さんです。油彩は点描の中に、里山の風景が広がっています。
近くで見ると点描の風景が揺れているように感じる一方で、離れて見ると遠近感はしっかりと描かれている、密度の高い作品です!

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(上)「ねこのパーティー」 ペン、色鉛筆、水彩、紙 /(下) 「絵本(束見本/ねこのパーティー)」 紙に印刷

菊地さんが作った絵本です。モノクロ見本と、額に入っているのは絵本の1ページでもあります。猫かぶりをヒントに・・・猫がたくさん登場しています。面白い作品なので、詳細はぜひ絵本をご覧ください!着彩した作品も、ペンと色鉛筆の組み合わせが絶妙で素敵な1ページでした。

 

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作品紹介はまだまだ続きます!!

【タブノキ展2016 報告レポート(4)ジュニア】

第4段はジュニアクラス作品をご紹介いたします。

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今回の油彩作品は、夏をテーマに、自由に描いてもらいました!どこか1か所以上、下塗りか上塗りに違う色を使っています。
 
 

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「上野のどじょうつかみ」 油彩、キャンバス

構図が大胆でインパクトがあります!袋に入っているのはどじょうです。背景の地面には、見守っている保護者たちの影が落ちています。楽しそうな表情に現場の様子が伝わってきますね!

 

 

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「日本一の花火大会」 油彩、キャンバス

新潟の花火大会の思い出です。空はライトグリーンですが、花火がワーッと上がって、空がぱっと明るくなった様子が伝わってきます!さすが日本一、です!花火の形だけでなく、ソファやテーブル、手すりなどディティールも具体的なので説得力がありますね。

 

 

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「一人ぼっちのひまわり」 油彩、キャンバス

タイトルに、ひまわりの物語を連想してしまいます・・・!雀や蝶の特徴をよく捉えて描かれているので見ごたえがあり、明快でさっぱりとした画面構成が気持ちのよい作品です!

 

 

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「天気雨のふる池」

山登りをした時の思い出ですが、雲の位置と、視点の位置が立体的に感じられるおもしろい作品です。天気雨も実際の体験なのでしょうか。雲の間からのぞく光も表現されているので、その場の様子がリアルに伝わってくるようです!

 

 

油彩と併せて、箱のパッケージデザインも展示しました。
箱に入れるものと、テーマをそれぞれ決めてもらい、ダブルイメージで構成するデザイン課題です。

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写真なので反対面は見ることができませんが、皆さんも、箱に入れられるものとテーマを、是非想像してみてください。

 
ジュニアは以上です!
第5弾は再び大人に戻ります!

 

【タブノキ展2016 報告レポート(5)】

第5弾は大人の作品紹介に戻ります!

 

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「青跳」 鉛筆、紙

まずは今川さんの作品です! 鉛筆だけで挑戦した人物と海景ですが、絵の具と違ってごまかしが効かない分、画面の端々に緊張感が漂っています。人物のデッサンも繊細で美しいですね!
初夏の海辺で飛ぶ女性は非日常的であり、シンプルな構図に詩的な雰囲気が漂っています。

 

 

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「モクモク モクモク」 アクリル、キャンバス / 「いち に さん だーんち」 アクリル、キャンバス

勝田さんは連作の出品です。
新幹線から見える焼畑?の光景(左)と、団地(右)です。団地の奥に見える黄色の遠景が、左側のモクモクにつながっています。左下のおじさんも気になりますね。
シンプルですが、熟考して構成されたカラフルな色味と構図は、誰もが持つ共通認識のような記号的光景でもあり、なんだか見た事あるよね、と思わず言いたくなる、印象的な作品でした!

 

 

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(右上)「幻樹」エッチング、 (右下)「幻樹」3Dプリント (中央)「幻景」エッチング

山田さんは版画作品と、3Dプリントの出品です。これまで版画が中心の制作活動でしたが、最近は版画と並行して3Dプリントも制作されているとのこと。自作のパラパラマンガも持って来てくれました。

右側の作品は、版画作品に登場するモチーフがそのまま立体になっています。絵の中でしか成立しない不思議な世界を、同時に立体的に現実(?)として見ることができるという面白い構成です。

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(上)「幻図」 エッチング、 (下)「幻影」 エッチング

モノクロならではの強弱や遠近感も魅力でしたが、カラーも気になりました!

 

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「幻集」 3Dプリント

細かなディティールに、触りたくなった方も多いのでは。細い棒で立つ不安定感に思わず見入ってしまいますね!

 

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続きまして、第6弾でレポートはラストです!

 

 

【タブノキ展2016 報告レポート(6)】

最後は、写真作品と水彩のご紹介です。

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「繋がり」 写真4点組

高木くんによる写真組作品です。強いモノクロのつくるシルエットが、印象的にタイトルと結びつきます。左端だけひと回り大きめのパネルになっており、シンプルな並びにリズム感とまとまりがあります。一歩間違えると暑苦しくも捉えられてしまうテーマに対して、一見突き放したような態度に、冷静な中に熱がこもっている姿勢が見え隠れする、かっこ良い作品でした。

 
 

ラストは石山さんの水彩作品3点です!

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「夏のブーケ」 水彩、紙

夏らしいお花のブーケです。左の青リンゴと黄色い小粒のお花や、バックの紫など水を巧みに使った表現がとても気持ちのよい作品でした。(額のガラスで反射してしまい、写真だと伝わりづらいのが残念です・・・)
 

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「デルフィニウム」水彩、紙 / 「ピンクのバラ」 水彩、紙

デルフィニウムは好評でした。繊細なタッチと水加減の妙に、きりりとした清涼感漂う作品です!かわいらしいピンクのバラも(こんなバラもあるのです!)、お花への、作者の気持ちのこもった爽やかな良作でした!
 

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さて、タブノキ展開催報告は以上で終了となります。

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今年も皆さまのご協力により、充実した展覧会を開催することができました。ご来廊頂きました皆さま、参加頂きました皆さま、誠にありがとうございました。

他の人が作った作品と触れ合う機会は、いかがでしたでしょうか。
2016年度後半も、さらなるステップアップを目指し、また、新たな気持ちで各自制作と向き合っていくことができれば幸いです!!

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※※来年はテーマを決めた展覧会を予定しています。こういう展覧会がしたい!などアイディアがございましたら、ぜひぜひご提案ください。