タブノキ 秋の動物園 ~Part.2

タブノキ 秋の動物園 ~Part.2

お待たせいたしました!
夏から続いていた動物シリーズ、最終回の第4弾です!!
4名による6作品をご紹介いたします。

 

KANG
「まだ歩きたくないの!」
水彩、パステル、紙 / 荒井千華子さん

 

 

kamome
「湖とカモメ」
水彩色鉛筆、紙 / 岡村光さん

 

shirokuman
「シロクマの親子」
水彩色鉛筆、紙 / 岡村光さん

 

 

roba
「眠そうなロバ」
鉛筆、紙 / 柿嶋圭子さん

 

 

kotori
「cotori」
色鉛筆、紙 / 濱田望さん

 

ushi
「んモォ~~」
水彩、色鉛筆、紙 / 濱田望さん

 

___________________________________________________________________________________________

今回は秋らしく、どこかしっとりとした、柔らかな雰囲気の良作が集まりました!
数名が集まると、各作品が持つひとつひとつの魅力がより際立って見えてきますね。

モチーフ選びから、作品は始まっているなと実感する第4弾でした。自分の視点で選んだ写真の魅力を、描いていくうちに忘れることなくどうやって表現できるか、というのが、とても重要だと思います。

動物シリーズでは、モチーフの写真から作者に選んでもらっています。
風景の大きく入った写真を選ぶ人、ボリューム感や羽の表情など近い視点で対象を捉える人、正確に丁寧に描いていく人、絵の具をどんどんのせていく人、薄塗りの人・・・・絵を描くと作者の視点がとてもよく表れます。
自分なりの視点を知って、その強みをうまく引き出せるような表現を模索することこそ、絵を描くということなのかもしれません!

今年のタブノキ動物園はこれで終了となります。
次回シリーズをどうぞお楽しみに!!

タブノキ 夏の動物園 ~Part.2

タブノキ 夏の動物園 ~Part.2

引き続き、タイミングが合った方々にお願いした動物作品をご紹介いたします!

 

web_DSC_0312
「マン と  ヒヒ」
勝田伸治さん  アクリル、クレヨン/紙

 

 

 

web_kakishima
「写真模写-ミミズク」
柿嶋圭子さん  鉛筆/紙

 

 

 

web_DSC_0311
「鹿の親子」
高木一文さん  水彩、色鉛筆/紙

 

web_takagi
「鷲」
高木一文さん  水彩/紙

 

 

 

web_DSC_0272
「ゴリラ」
杉江隆さん  アクリル、色鉛筆/紙

 

web_DSC_0278
「しまうま」
杉江隆さん  アクリル、鉛筆/紙

 

___________________________

作者の個性と画材の個性の違いによって、魅力的な作品集になったと思います!

動物の違いはもちろんですが、画材や描き方の変化で、こうも違うものかと、あらためて絵の表現の幅広さに驚かされます。
アクリル絵の具の即興的な強いタッチや重ね塗りの透明感、水彩の柔らかな水の表情、そして時間をかけて描き込まれた鉛筆描写など、各画材それぞれの良さが輝いてくれたのではないでしょうか。

 

9月にpart.3を掲載する予定です。

ぜひぜひお楽しみに!!

 

ローファーの靴 / 鉛筆、紙

さらにもう一つ、柿嶋さんの最新作です。

ご自身が実際に使っている靴の作品です!

 

KA_K_ku_web200

 

「ローファーの靴 」 柿嶋 圭子 さん 380×540 mm (鉛筆、紙)

〈作者コメント〉時間をかけて描く事ができて、とても楽しい一枚でした。革と紙のリボンの質感の違いを表現できているといいのですが・・・。

____________________________________

細部まで見ごたえのある作品です!
ローファーの飾りや、細かな光の強弱などじっくりと描きこまれています。

少し右よりの構図が、しっかり描きこんでいる分、大きく残した余白が生かされて絵画的な良い雰囲気に仕上がっています。左側の靴と、紙テープと、影が作る空間に柔らかな光が感じられてとてもきれいですね。

パンプス+ローファーという変わった形状の靴だったため、形を追っていくのが大変だったと思われますが、途中でも根気強く修正を加えて説得力のある画面になりました。

靴底のゴムの質感、そして右側の細かな線が重ねられた革の質感など気持ちが良いですね。

丁寧に描き込まれた完成度の高い一枚です!

 

柿嶋さんには、ぜひ難易度の高いデッサンにチャレンジしていって欲しいですね!

 

『牛乳パック』 『植木鉢、木片、布』 / 鉛筆、紙

今回は、毎週デッサンに取り組んでいる柿嶋圭子さんの作品をご紹介していきたいと思います!

まずは、タブノキで初めて描いてもらった単体デッサンです。

 

KA_K_gyunyu_web200

「牛乳パック 」 柿嶋 圭子 さん 380×270 mm (鉛筆、紙)

〈作者コメント〉 教室に通い始めて最初に描いた作品です。十数年ぶりのデッサンなので、緊張しながら描いていました。できる限り写実を目指した作品です。

____________________________________

文字やデザインも入れて完成させています。
リサイクルマークが工業製品らしいポイントになっていますね。
青と白のメリハリが利いた見やすいデッサンです。

経験したことのある方は分かると思いますが、印刷された文字やデザインを写して描くのは、結構大変です。面の傾きに文字の傾きも合わせなければいけないので、難易度が高い作業です。根気が要ります。
そのため、文字は簡略化して大丈夫ですよ、とお伝えしていますが、たまに文字をいれて、腰を据えて描いてくれる人がいます。

柿嶋さんも、じっくりと取り組んでくれました。

写真だとよく見えないのですが、青い部分のコーティングされた紙の質感なども丁寧に追ってキリリとした表情になっています。
 
記念の一枚です!

 

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

続いて、植木鉢とコーヒー蓋の木片で構成された課題デッサンです。

 

KA_K_ueki_web200

「植木鉢、木片、布 」 柿嶋 圭子 さん 380×540 mm (鉛筆、紙)

〈作者コメント〉 植木鉢と木片と布、3つも時間内に描ききれるかな、と思いつつ進めた憶えがあります。質感の違いはデッサンの重要な要素の一つですが、表現できたかな、と自画自賛した一枚です。

____________________________________

この課題のポイントは植木鉢、木片、布の3つに囲まれた空間を表現することにあります。
木片から落ちる影と、向こう側の空間から差し込む光がよく観察されているのが分かりますね。
植木鉢の入口と布の上の空間の表情もきれいです。

細かい光の加減を丁寧に追うことで、木片と、植木鉢の質感の違いも明確にしています。
木片の直線がしっかりと処理してあるので、木の重みも伝わってきますね。

比較的短時間で仕上げてもらいましたが、細かいところに手の行き届いたデッサンに仕上がりました!

++++

次回に続きます・・