ローファーの靴 / 鉛筆、紙

さらにもう一つ、柿嶋さんの最新作です。

ご自身が実際に使っている靴の作品です!

 

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「ローファーの靴 」 柿嶋 圭子 さん 380×540 mm (鉛筆、紙)

〈作者コメント〉時間をかけて描く事ができて、とても楽しい一枚でした。革と紙のリボンの質感の違いを表現できているといいのですが・・・。

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細部まで見ごたえのある作品です!
ローファーの飾りや、細かな光の強弱などじっくりと描きこまれています。

少し右よりの構図が、しっかり描きこんでいる分、大きく残した余白が生かされて絵画的な良い雰囲気に仕上がっています。左側の靴と、紙テープと、影が作る空間に柔らかな光が感じられてとてもきれいですね。

パンプス+ローファーという変わった形状の靴だったため、形を追っていくのが大変だったと思われますが、途中でも根気強く修正を加えて説得力のある画面になりました。

靴底のゴムの質感、そして右側の細かな線が重ねられた革の質感など気持ちが良いですね。

丁寧に描き込まれた完成度の高い一枚です!

 

柿嶋さんには、ぜひ難易度の高いデッサンにチャレンジしていって欲しいですね!

 

「身内のクツ」 「変わるパイナップル」 /デッサン

海野峻宗さんの作品です!

ご紹介するタイミングを逃してしまっていたので、デッサンを描き上げてからだいぶ時間が経ってしまいました・・・・・・が、タイトルをつけることで、鮮やかな息吹を吹き込んでくれました!

 

 

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「身内のクツ 」 海野 峻宗 さん 380×540 mm (紙、鉛筆)

〈作者コメント〉 現在、片方のクツが行方知れずです。

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革製の赤い女性ものの靴です。

裏返しにした片側がほぼ正面を向いている難しい配置です。靴のワインレッドと、裏側の黒いゴム部分の色味が似ているのでとても描きづらかったはずですが、奥行きがつぶれることなくしっかりと描きあげられています。ゴム部分の鈍い光の反射と、革のつやっぽさの違いもよく観察されています。

海野さんのデッサンは、淡い光が丁寧に表現されるところが魅力です。

時間をかけて、消して描いてという作業を繰り返していくので、細かなところが繊細に仕上がっています。左側の靴の飾り縫いの部分も、細かいところをただ「描き込む」と説明的になってしまいがちですが、淡い光と影を丁寧に追っているのが伝わってきますね。

少し突き放すようなタイトルも、背景にある物語を想起させるようで、作品を魅力的に仕上げています!

 

 

もうひとつデッサンをご紹介します。

 

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「変わるパイナップル 」 海野 峻宗 さん 380×540 mm (紙、鉛筆)

〈作者コメント〉 日がたつにつれて姿が変わってゆくパイナップルの生物感と、時間の干渉を受けない電球とレンガの姿が表現できていると願います。

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難しいパイナップルに果敢に挑んたデッサンです。

描くのが大変だったこともあり、パイナップルが徐々にしおれていき、何度か代替わりしながらがんばって描き上げてくれました。

レンガと電球、パイナップルにメリハリがあるのがとても見やすいです。

レンガはまっすぐな線がしっかりと入り、ずっしりとした重みがよく表現できていると思います。それに対して、パイナップルは柔らかな光を感じさせるような仕上がりになっています。
細かな描写を追いつつも、ボリューム感を意識して、回り込みも描けています。
レンガとパイナップルの間の空間のおかげで、全体の奥行きも伝わってくるデッサンですね。

 

 

 

 

お気に入り adidas /デッサン

引き続き、小林さんのデッサンをご紹介します。

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「お気に入り adidas」 小林 幸恵さん  B3(紙、鉛筆)

〈作者コメント〉 いつもの履き方でひもをグルグルにしたら難しくなりました。
こちらに向いている方のスニーカーも苦労したもののひとつ。できあがった時は達成感がありました!
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完成度の高いスニーカーのデッサンです。
仕上げてくれてとても嬉しいです。

靴は左右で同じ大きさであるはずなのに、向いている方向によって形や長さが全然違います。 頭の中にある靴の形の固定観念を崩すことができるかが勝負どころです。
とはいえ、実際に描くのは難しく、なかなか思う方向を向いてはくれません。

今回も右側のスニーカーがなかなかこちらを向いてくれず大変でしたが、
最後の最後まで本当に粘り強く修正してくれました。

その甲斐あってか、隅々まで手の届いた、気持ちのよいデッサンとなってくれました!

レザー部分や表面のヨレなど、質感もしっかりと表現されています。
説得力のある良いデッサンだと思います。